発毛や育毛、抜け毛などで悩んでいる方やこれから発毛・育毛を始めたいと考えている方の為に髪の毛に関する基礎的な知識をご紹介。
■髪のメカニズム
この毛根の深部に毛球という膨らんだ部分があり、その毛球の中心にある毛乳頭は、毛髪の元となる毛母細胞へ毛細血管から取り入れた栄養素を供給します。栄養素を吸収した毛母細胞は、細胞分裂を繰り返し頭皮へ向かって押し上げられます。押し上げられて古くなった毛母細胞は死にその集まりが、毛髪となります。毛根の一番頭皮に近い場所には「皮脂腺」と呼ばれる袋状の器官があり、そこから頭皮の表面に潤いを与え、髪を保護する役割を持つ皮脂が分泌されます。
毛髪は、通常3〜6年の一定のサイクルで生え変わっています。このサイクルを毛周期(もうしゅうき)と言い、成長期、退行期、休止期の3段階を経て、髪は抜け落ち再び新しい毛髪が生えてきます。
毛髪全体の約85〜90%が成長期で毛母細胞が細胞分裂を繰り返し、退化期まで髪の成長を続けます。次に毛髪全体のわずか1%程度の退化期は、細胞分裂が停止して髪の成長が弱まります。最後に毛髪全体の10〜15%の休止期では、成長が完全に止まり髪は次第に抜け落ちます。
この休止期には、通常1日に50〜70本程度、洗髪の時などに自然に抜け落ちますが、頭髪にはおよそ10万本の毛髪が生えているので、この程度の抜け毛は全く問題ありません。抜けた毛髪の根元からは再び新しい毛髪が生えてくるので、髪の総本数も変わりません。しかし脱毛症などは、このサイクルが何らかの原因で短くなり、髪が成長する前に抜け落ちてしまいます。